芸術は特別じゃない。
おいしい食べ物や女の子と同じように素敵なだけだ。アーティストが自らの行為を所謂「アート」と呼んだときに、その作家の芸術性は死ぬ。自意識に「はじめの気持ち」を薄めた作品は「観念的な食べ物」という言葉と同じくらいに意味がわからない。料理人はひたすら舌の快感を追うからこそ料理人で、語るためにウェイターがいる。料理人は決してその気になってはいけない。ウェイターの言葉はあくまで「客のため」のサービスだ。
作る人たちは忘れちゃいけない。
「芸術」なんてものはそもそも存在しない。恋人たちは忘れちゃいけない。
「愛」なんてものはそもそも存在しない。ぼくらには「きもちい」や「うれしい」があるだけだ。